高血圧

塩分で高血圧になるメカニズム

塩分により血圧が上昇する仕組みには、食塩に含まれるナトリウムに原因があります。ナトリウムも人の身体にとって大切な栄養素のひとつなのですが、摂りすぎると高血圧の原因となってしまいます。日本人の食塩の摂取量目標は一日10g未満、ナトリウムは約4000mg/日未満とされています。塩分の過剰摂取には十分気をつけましょう。

血圧が上がるメカニズム

ナトリウムは電解質と呼ばれるもののひとつで、電解質は人間の身体の細胞液の中で満たされていて、その濃度は絶妙なバランスにより保たれています。電解質はイオンチャネルと呼ばれる専用の通り道を通って、神経や筋肉は活動に影響し、そのバランスを崩すとうまく動かなかったり、異常に反応したりということが起こってしまいます。従って、身体はナトリウムの濃度を常に一定に保とうとする働きがあります。

ナトリウムの濃度が過剰になると、その分を薄める為に水を飲むように指令が入ります。喉が渇くということですね。しかし、あまりにもナトリウムの濃度が高かった場合、それを薄めようとする水分も多量となります。ここには浸透圧の原理も働いていますが、血管内のナトリウムを薄めようとして水分が移動し、結果として血しょう量、つまり血液の量が増大することになります。例えば、風船を膨らませたようなイメージです。血管の壁にかかる圧力も増大し、慢性化すると高血圧となるわけです。

高血圧

通常、ナトリウムの余剰分は腎臓により体外へ排泄されますが、腎機能が弱っているときや、腎臓の能力を超えたナトリウムが摂取されると、排泄しきれずに血中に含まれてしまいます。

浸透圧とは

浸透圧とは、濃度の違う溶液が半透膜で区切られている場合に、濃度の薄いほうから濃いほうへと溶媒、つまり溶かしている液体が引き込まれる力のことを言います。半透膜とは、ある大きさの物質を通して、それより大きいある物質は通さないような膜のことです。例えば、食塩水について、水は通しますがナトリウムは通さない半透膜があったとして、同じ量の濃い食塩水と薄い食塩水を区切った場合、二つの食塩水が同程度の濃度になるまで薄いほうから濃いほうへと水が移動することになります。結果として、濃度の薄かったほうは量が減り、濃かったほうは量が増大することになります。

血圧上昇

ナトリウムを含む食品

塩分

最も多くのナトリウムを含んでいる食品は、梅干と言われています。その塩分は調味料と比較しても多く、同じ重量の醤油と比べても1.3倍ものナトリウムがうめ干しには含まれています。おおよそ5個(血圧が高めの人なら3個)で、一日の摂取目標を超えてしまいます。

調味料で言いますと、同じ重さであればしょう油より味噌のほうが比較的含まれている量は少なめです。さらにミソよりもソースのほうが少なく、ウスターソースなら醤油の約半分、とんかつソースなら約1/3にまで抑えられます。ドレッシングも、醤油の半分から1/3程度のものが多いですので、調味料を工夫して塩分制限を行なうのもよいでしょう。

また、ベーキングパウダーや灰汁とりなどに使われる重曹も、実は炭酸水素ナトリウムと言うもので、食塩でもなく塩辛くもありませんが、ナトリウムを含む食品のひとつでることを忘れてはいけません。そのほか、胃腸薬などの一部の医薬品にもナトリウムが含まれています。

一般的な調味料100g中のナトリウム量

  ナトリウム量 塩分相当量
調味塩 39000mg 100.0g
薄口醤油 6300mg 16.2g
濃口醤油 5700mg 14.6g
赤みそ 5100mg 13.1g
白みそ 4900mg 12.6g
ウスターソース 3300mg 8.5g
とんかつソース 2200mg 5.6g
トマトケチャップ 1300mg 3.3g
和風ドレッシング 2900mg 7.4g
洋風ドレッシング 1200mg 3.1g

薄口しょうゆと濃口しょうゆ

醤油

醤油には薄口と濃口がありますが、高血圧にはどちらがよいのでしょうか。薄口、というと、塩分も薄いのかなと思ってしまいがちですが、実は間違いなのです。濃口醤油10ml中のナトリウム量は475mg、薄口醤油10mlのナトリウム量は525mgということで、10%程度、薄口しょうゆの方がナトリウム含有量は多いのです。そういえば、そもそも食塩水は無色透明だったことに気づきます。色が薄ければ塩分控えめというわけではないようです。濃口よりも薄口のほうが塩分は濃いという、不思議な関係に気をつけましょう。

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